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カテゴリ: 福祉・介護関連の資格

介護福祉士の役割

日本が超高齢化時代に入っているのはもう誰しもが認めている事実です。
と同時に少子高齢化時代でもあるからには、今後高齢化世帯が増えていくのは当然と言えます。
数字の上でもそれは顕著で、2015年には65歳以上の人が総人口に占める割合は約25%になると予想されています。

介護福祉士とは1987年に制定された国家資格制度で、今後の高齢化社会をにらんで、介護の専門家として寝たきりの高齢者や障害を持った人が安心して介護を受けることができるよう対応する事が求められています。
介護福祉士の役割は入浴や排泄、食事、洗面、着替え、歩行などの直接介護を、介護の現場で中心になって行なうことで、ケアワーカーともいいます。

ここでいう介護とは、身体や精神上の障害によって日常生活を営むうえで支障がある人を対象に、動作・家事・健康管理・社会活動を援助することをいいます。

実際に行う事としては、掃除・洗濯・調理などの家事援助、入浴・排泄・着替えなどの身辺介助、薬の管理・病院への付き添いなどの健康管理、余暇活動参加などの社会活動援助などがあります。

介護福祉士には介護の技術だけではなく、調理、栄養学、心理学、医学一般、福祉などのさまざまな分野の知識も必要とされます。
そればかりではなく、対象者が高齢者や障害児者なので、入浴や移動時には体力と機敏な動作も要求されます。
また、要介護者の家族には、介護に関して適切な助言なども行ないます。

介護福祉士は各種専門職のチームの中で、介護援助の専門職として施設はもちろん在宅においても介護を担っています。

介護保険制度の本来の目的である「施設入所から在宅支援へ」という活動の中では、介護福祉士への期待はますます大きくなっていく事でしょう。

福祉施設でボランティアをするには

ボランティアの存在は、災害地の復興支援活動がマスメディアで大きく取り上げられて、すっかり定着してきました。
水害に見舞われた地域でも、最初の土日には全国各地から数百人単位で駆けつけてきて、ボランティアコーディネーター無しでは大混乱の様相を呈します。

一方、メディアにはなかなか取り上げられませんが、福祉の現場でのサービス提供は、もうずっと以前からボランティアの存在無くしては考えられないものになっています。

ボランティアの実際の活動を見てみましょう。

例えば障害者更生施設では、利用者の散歩の付き添いや作業活動の補助、移乗介助の補助などがあります。
自分の専門を活用して、音楽療法士の資格を持っている人が音楽活動の中心を担ったり、手芸や絵画を趣味とする人が講師として活躍しています。
ボランティアの年齢層も、福祉系の学校に通う高校生や大学生から、定年後の余暇を活用して行なっている年配の人まで、非常に幅広くなっています。

施設での利用者の活動範囲が広い分、必要とされるボランティアの年齢や特技なども自ずから多岐にわたるのです。

自分もボランティアをやってみたいという場合はどうしたら良いのでしょうか。

一部有償のものはありますが、ボランティアの仕事はほとんどが無償になります。
施設のホームページを見たり、あるいは直接連絡をとって、どんな活動でのボランティアを希望しているのか、交通費や食費等、自己負担がかかるのか、などを確認するとよいでしょう。
また、福祉の仕事を希望している学生は、積極的にボランティア活動に参加し、職員の動きを見て、仕事の内容や雰囲気を把握しておくのがよいでしょう。

母子指導員・少年指導員について

様々な理由から配偶者がなく経済的に困窮している母子に、生活の場を提供し、社会的に自立できるよう支援をするという目的で設置されている施設が「母子生活支援施設」で、そこで働く人の職種として「母子指導員」「少年指導員」があります。
なお、この施設は以前は母子寮と呼ばれていました。

母子指導員の仕事は、日常の育児・家事の相談、母親に対する就労援助、親族との関係改善のための法的な手続きや関係機関との調整などがあります。

これに対し少年指導員の仕事は、日常生活の援助、学習や生活習慣を身につけられるような行事を立案、人間関係をうまく保てるような援助をする事などが挙げられます。

母子生活支援施設に入所する多くの母子は、夫の暴力やギャンブル、アルコール依存、薬物依存、借金などの理由で離婚したり、未婚のまま出産して就労できないなどの問題を抱えています。
母子指導員、少年指導員は、保育士、栄養士などと協力しながらよきパートナー・よき理解者として、子どもが退所年齢(18歳)になるまでに自立できるよう、母親・子どもに指導・援助を行う必要があります。

母子指導員になるための任用条件は
●厚生労働大臣の指定する養成学校、養成施設を卒業する
●保育士の資格を取得する
●高校卒業後、児童福祉事業に2年以上従事する
のいずれかです。
少年指導員についての規定はありませんが、児童指導員任用資格を持っていることを条件にされることが多いようです。

採用については、希望する施設や職種に配属されるかというと、福祉の専門職として募集している自治体も一部あるのですが、ほとんどは一般の公務員として採用されるので、この限りではありません。

また、母子生活支援施設は年々減少しており、今後も増えることはまずないと思われますので、就職は厳しいのが現状です。

ケースワーカー・ソーシャルワーカーとは

福祉関係の施設で、全く違う事務所を訪問しても、同じソーシャルワーカーと呼ばれる人がいて、戸惑うことがあります。
「ケースワーカー」や「ソーシャルワーカー」はどんな仕事をしている人のことをいうのでしょうか。

実は、ケースワーカーもソーシャルワーカーも行なう仕事は同じで、様々な問題を抱えている人に対して、相談や助言、支援をする人をそう呼ぶのですが、従事する仕事や職場によってその呼び名が変わるのです。
一般には、福祉事務所の相談員がケースワーカーと呼ばれる事が多いようですが、社会福祉施設では生活相談員が、児童福祉施設では児童相談員が「ケースワーカー」や「ソーシャルワーカー」と呼ばれてその業務を遂行しているのです。

例えば老人ホームの生活相談員の仕事は、入所者と家族の相談に応じて、福祉事務所や医療機関との連絡調整をしたり、入居者に合わせた援助プラグラムを作成するだけでなく、施設内での人間関係の調整なども行ないます。
また施設外部に向けては、地域との交流を深めるためのボランティア受け入れも大事な仕事です。

このように業務内容は広範囲にわたるため、福祉に関する幅広い知識と、豊富な経験が要求されます。

公的な福祉施設へ就職するには,まず地方公務員試験に合格しなければなりません。
一般教養及びケースワーカーに必要な知識が出題されますが,試験に合格しても一般職に配属されることがあり,希望通りケースワーカーになれるとは限りません。

民間の福祉施設への就職は,欠員補充や業務拡張のための不定期募集に応じるしかありません。
その場合の職種は生活指導員,児童指導員、相談員という名称での募集が多いようです。
就職前の学生なら,実習やボランティアで色々な施設を回って、仕事内容や方針の違いを経験しておくとよいでしょう。

ホームヘルパーの仕事

介護保険制度が始まって以来,新聞,TVなどメディアに登場する頻度が一番高いのが「ホームヘルパー」でしょう。
ホームヘルパーは、お年寄りや身体障害者の自宅または福祉施設で、身体介護や家事援助を行なう仕事です。

ホームヘルパーは文字通り利用者の家庭に訪問し、定められた時間の範囲内ですが,利用者の身の回りの世話や依頼された家事を行ない、さらに困った事の相談に乗るなど、精神的にも手助けにならなければなりません。

ホームヘルパーが介助する人は、寝たきりや認知症のお年寄りから、軽度・重度の身体障害者、目・耳・ことばの不自由な人、精神障害者まで多種多様です。
そして利用者の生活の質(QOL)を高め、安心な暮らしが出来るように手助けし、さらに要介護者の家族も介護が大変なのを少しでも助けられるよう努めます。

具体的な仕事としては、次のようなことがあります。
●身体介護…着替え、食事、入浴、排泄など
●家事援助…掃除、洗濯、買い物、調理など
●その他…身体介護の記録と保管、担当医・主治医・保健師との連絡、病院への通院介助、デイサービス施設への付き添いなど

ホームヘルパーとして働くために法的資格は必要ありませんが、福祉施設が採用するのは、厚生労働省が定めた基準による「ホームヘルパー養成研修」を修了している人です。
養成研修は、ホームヘルプサービスの質の向上を図るためのもので、各都道府県で1級から3級の認定をしています。
2級からの受講も可能なので、入門コースである3級よりも、基本研修である2級の受講希望者がほとんどです。
また福祉の現場もほとんど2級以上を求めてきます。

[ホームヘルパー養成研修2級課程]
都道府県の指定を受けた事業者が実施しており、受講資格は性別・年齢不問で、受講する費用は各実施機関によって異なります。
講義58時間、演習42時間、実習30時間の計130時間のコースになっています。

1級は主任ヘルパーの養成が目的ですが、受講出来るのは2級修了者です。

生活指導員・相談員の仕事

福祉サービスを必要とする人(高齢者、身体障害者、知的障害者、精神障害者、児童、低所得者など)によって、対応する職種は細分化されていますが,福祉の果たすべき仕事全体にわたって受け持つのが「生活指導員・生活相談員」です。

生活指導員は、在宅、もしくは社会福祉施設に入所しているお年寄りや、障害者からの相談に応じたり、必要な援助を行ないます。
また、入居施設での生活すべてに関連する介護プランを作り,入居者と個々に関わり合いながら、自立出来るように手助けをする仕事をしています。

仕事内容は、それぞれの施設によって2種類に分かれます。

まず、老人保健施設で働く生活指導員は、本人の悩みや家族の要望を聞いて、食事、入浴、服の脱ぎ着など普段の生活に戻る手助けが出来るように計画を立てます。
また、入所・退所の手続き、福祉事務所や医療機関との連絡なども行ないます。
さらに、保育園児を招いたり,ボランティアを受け入れたりして地域との交流を深めるのも大事な仕事です。

一方、障害者施設で働く生活指導員は、障害者の生活援助や作業訓練が主な仕事になります。
食事、衣服の着脱、入浴、排泄など日常生活の決まり事がちゃんと出来るよう指導したり,施設の中で行う作業の訓練、色々な行事を計画して実行します。
さらに、入居者の家族,関連する機関との調整や介護職員の業務内容を把握し,助け合いながら指導します。

生活指導員としての資格要件は特に決まったものはありませんが、それぞれの施設によって違いがあります。
多くの施設が社会福祉主事任用資格を要求していますが,最近ではそれに加えて社会福祉士資格を必要とする施設も増えてきています。

福祉住環境コーディネーターの役割

介護保険がスタートして在宅介護への流れが加速している中、これからの超高齢化社会を見据えて、住む人の体力の衰えや障害に合わせた住環境作りが求められています。

工務店やリフォーム会社は、障害者の障害の程度や、障害者を介護するために何が必要かという事は分かりませんし、医療機関や福祉施設の職員は、個々のニーズにまで立ち入る余裕はありません。
そのような医療や福祉、建築の専門家たちの橋渡しの役目をするのが「福祉住環境コーディネーター」です。

福祉住環境コーディネーターは、住宅改造の相談を受けると、実際に家庭を訪問して障害の状況を確認し、ベッドの位置、廊下と部屋の段差、トイレや浴室の状態など、日常生活に不便な箇所を把握して、本人や家族との話し合いにより最適な住環境作りのための改造プランを提案します。

工務店やリフォーム会社、福祉用具の販売店などと連絡を取り合って、費用を明らかにしなければいけません。

福祉の施策や補助金などについての情報提供も行ないます。

このように、福祉住環境コーディネーターの仕事は非常に広範囲なため、福祉・保健・医療・建築における幅広い知識が必要とされます。

福祉住環境コーディネーターは東京商工会議所が設けている検定制度です。
1級、2級、3級があり、受験資格は、学歴・年齢・性別・国籍に制限はありません。
3級に合格していなくても2級の試験を受けることができ、1級の受験資格は2級合格者が対象となっています。

家庭相談員・母子相談員とは

児童相談所は児童に問題が起きた時に「児相」としてよく報道されていますが、児童福祉の公的機関として設置されているものです。
ただ、管轄範囲が広く、限られた人数の職員だけでは、多種多様な問題にきめ細かく対応するには限界があるのが実状です。
対して、人口10万人に1ヶ所の割合で設置されている福祉事務所内の家庭児童相談室では、担当区域が狭いので、早く、親切な応対が可能になります。

家庭相談員はこの家庭児童相談室で、相談者に対して問題解決に向けた適切な助言や指導を行なっています。
家庭相談員は、それぞれの親・保護者と面接して相談に応じ、個々のケースにふさわしい解決方法を見つけ出してアドバイスを行なう仕事です。
また福祉事務所まで来ることができない人たちに対しても、手紙や電話を使って相談に応じています。

同じく母子相談員の仕事は、離婚や死別など、何らかの理由で母子家庭・寡婦となってしまった人の実情を把握し、社会的自立に必要な相談や指導を行なうことです。
通常は電話や事務所内での面接によって相談を受け付けますが、ときには個別の家庭訪問を行ない、悩みを聞きに行くこともあります。

家庭相談員・母子相談員ともに福祉事務所を仕事場とします。
福祉事務所すべてに家庭児童相談室が設置されているわけではありませんが、最近では家庭内暴力や引きこもり、登校拒否など青少年の問題が多発しているため、このような相談機関を求める気運は今後高まるものと思われます。

家庭相談員の任用条件は
●大学で児童福祉学、児童学、社会福祉学、社会学、心理学、教育学のいずれかを修了
●医師の免許を有する
●社会福祉主事として2年以上児童福祉の仕事に従事した
のいずれかを満たし、その上で公務員試験に合格する必要があります。

また、採用の際の重要なポイントとして、それまでの職歴や人生経験が挙げられます。
採用状況が厳しいので、在学中は児童や福祉について学んでおくのが有利といえるでしょう。

母子相談員の場合は、資格や任用条件は必要ありません。
ただ、豊富な人生経験と、児童・福祉関連の知識、社会福祉主事の経験などが求められることがあります。

介護職員(寮母・寮父)の仕事

一般に福祉施設と聞いてイメージするのが,最近各地で建設されている老人保健施設やデイサービスセンターですが、各施設で高齢者や障害者に直接関わってお世話している職員が「介護職員」(寮母・寮父)です。

寮母・寮父という呼び名は、厚生労働省の定めた職員の配置基準に基づく職名で、最近の福祉施設では「ケアワーカー」あるいは「介護職員」と呼びます。

仕事の内容は、福祉施設の種類によって多少の違いはありますが、おおむね、食事や入浴、排泄、衣服の着脱、移動など生活する中のすべての場面での手助け以外に、日誌の作成、各種福祉機器の管理、看護業務の補助、掃除など日常生活のほぼすべてといっていい業務を行ないます。
また、散歩や買い物に付き添ったり、誕生会やお花見などの行事やお楽しみ会を開くのも大事な仕事です。

「寮母」という名前から、女性の職場という風に想像してしまいますが,日常の実務では車椅子とベッド間の移乗、体位変換など力仕事が多く、最近は男性職員が増えてきています。

介護職員になるための資格要件は特別必要ではありません。
また学歴にしても、そんなに重要視されておらず、充分健康で熱心であれば就職できます。
ただ、最近は国家資格である介護福祉士を条件にしたり,ホームヘルパー養成講座を修了した人を求める施設も多くなってきています。
介護福祉士の受験資格は実務経験3年です。

ホームヘルパー2級以上を持っていると、高齢者福祉施設の寮母に就職するには有利かもしれません。

介護支援専門員(ケアマネージャー)になるには

「介護支援専門員」は介護保険制度に基づいて新設された専門職です。
正式な名称は「介護支援専門員」ですが,一般的には「ケアマネージャー」と呼ばれています。

ケアマネージャーの役割は、要介護者に合った介護サービスを組み立てる、いわば介護サービスのプランナーで、要介護者やその家族と介護サービスを提供する施設や業者とをつなぐ「橋渡し役」的な存在です。

具体的な仕事の内容としては、
●市町村から委託を受けて要介護者を訪問調査
●市町村や介護サービス事業者、介護保険施設などとの連絡・調整
●介護サービス計画(ケアプラン)の作成
が挙げられます。

ケアマネージャーはケアプランを作る時,要介護者の身体状況に適したサービスを、内容的にも料金的にも満足のいくものにするために、介護保険制度に精通し,また介護事業者の最新情報を知っておかねばなりません。
また、職業倫理の上からも,要介護者の権利の尊重,プライバシーの保護、公平性,中立性が求められるなど,過酷な勤務と重い責任が要求されます。

実際の現場では、現職とケアマネージャーを兼務する人、またケアマネージャーとしてのみ業務を行なう人、さまざまです。
兼務すれば仕事量が増えて負担が大きくなりますし、逆にケアマネージャーのみの仕事では、利用者との関係が薄っぺらなものになる可能性もあります。

ケアマネージャーはますます増えていきますが,どういう立場でケアマネージャーの業務を遂行するのかが今後問われそうです。

ケアマネージャーの資格を取得するまでにはいくつかの段階を経なくてはいけません。
まず,以下の医療・保険・福祉分野の資格を一つ取得し、実務を5年以上経験します。
(医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士)
その後「実務研修受講試験」を受けて合格すると,要介護認定や介護サービス計画などに関する演習や実習を含む実務研修が受けられます。
その研修を修了すればケアマネージャーの資格が取得出来ます。