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「知的障害者相談員」とは

日本国内には45万人以上もの知的障害者(18歳以下の知的障害児を含む)がいますが、そのうちおよそ7割の人は自宅で生活しているといわれています。

そういう方たちが相談を求める公的な機関として、知的障害者更生相談所や福祉事務所などがありますが、現実には細かいところまで相談に応えられていないようです。

そうした知的障害者本人や保護者からの相談に応じ、必要な指導、助言を行なうのが「知的障害者相談員」です。
知的障害者相談員には、これらの公的機関では応じられない問題や、すぐには対応できない問題について対応することが求められています。

具体的な活動内容は、家庭で生活する知的障害者の療育や、生活全般に関する相談に応じることです。
また、相談を受けるだけでなく、福祉施設への入所や就学、就職に関して福祉事務所などに連絡することも行ないます。
さらに、これらの活動を通して地域住民の理解を深め、福祉行政の充実に結び付けていくことも大切な役割のひとつです。

知的障害者相談員は、福祉事務所長が推薦し、都道府県知事・政令指定都市市長により業務委託され、業務委託期間は2年間となっています。

相談員は、その保護者から選出されることが多く、体験を通して得られた知識を相談活動に生かしていくことが期待されています。
しかし、これらの人は報酬があるわけではなく、地域ボランティアとして活動しているのです。

また、特定の福祉施設などに勤務するわけではなく、主として自宅を拠点にして地域の相談活動を行ないます。

信頼される社会福祉士とは

最近よく聞く「社会福祉士」というのは資格の名前であって、特定の職業を指し示す名前ではありません。
福祉や介護関係の仕事を希望する人たちが取得を目指している資格です。

この資格は、厚生労働大臣の指定を受けた(財)社会福祉振興・試験センターが実施する国家試験であり、受験資格は、福祉系大学を卒業および社会福祉士一般養成施設を卒業する事となっていて、その詳細は、(財)社会福祉振興・試験センターに問い合わせるか、ホームページなどでも確認できます。

社会福祉士の役割は、専門的な知識や技術をもって、身体や精神に障害がある人や生活環境上の理由から日常生活を営むのに支障がある人々に対し、福祉に関する相談に応じたり、助言や指導、その他の援助を行なうこととされています。

では、社会福祉士が実際に仕事をしているのは、具体的にどのような場所、どのような職種なのでしょうか。

公的機関では、市区役所、福祉事務所、児童相談所、身体障害者・知的障害者更生相談所に所属し、ケースワーカーや児童福祉司、身体障害者福祉司などの相談援助職員として仕事にあたります。
社会福祉施設で働く場合は、生活相談員、児童指導員、母子指導員などと呼ばれます。
社会福祉協議会では、福祉活動指導員、福祉活動専門員として、地域住民の福祉に関する相談を受けたり、福祉サービスの企画・実施にあたります。
保健医療機関で勤務する場合は、医療ソーシャルワーカーとして働く事になります。
また、シルバーサービス産業でも、利用者へのケアの質や提供品の質の向上をめざすために、社会福祉士の専門性が必要とされています。

社会福祉士は、基本の心構えとして利用者をひとりの人として尊重し、人は成長するという強い信念を持っていなければなりません。
そうした土台のうえに、専門知識と技術、一般教養と職業倫理を持ち合わせた人が、信頼される社会福祉士になれるといえるでしょう。

作業指導員・職業指導員の役割

福祉の分野で、障害者が社会復帰を果たせるように手助けする仕事として,「作業指導員」「職業指導員」があります。

障害者は経済的に自立しようとしても,身体的・精神的な障害のために、そのままでは就職出来ません。
それぞれの障害の状態に応じて、就職出来るのに必要な技術の指導・援助を行なうための作業計画や作業内容を考えるのが,作業指導員・職業指導員です。

法律上では「作業指導員」と「職業指導員」に分かれていますが、仕事内容はほぼ同じです。
両者とも、木工や陶芸、織物、農作業などを通じて、社会的自立ができるように指導するのが目的ですが、実際の業務内容は障害の種類や程度,作業内容、施設の規模や形態によって違ってきます。

ほかにも、一般企業との連携、生産や労務管理などの調整、作業効率改善のための作業道具や工具の開発も大切な仕事の一つです。

また、施設内外の医師や作業療法士、生活指導員などと一緒に、施設入所者の作業能力や意欲を見きわめ、別の新しい作業に取り組むこともあります。

とりわけ、仕事への意欲を起こさせ潜在能力を伸ばすために、施設内での人間関係や仕事内容などを考慮し、入所者が気持ちよく働けるように環境を整えることが求められます。

作業指導員・職業指導員には特別な資格制度は不要ですが,実際に働いている指導員の半数以上が有資格者となっています。
また、製品の搬入・搬出に必要なので、自動車運転免許は必須になるでしょう。

手話通訳士の仕事

聴覚障害者が、社会の中で健常者と共に暮らすために必要不可欠の存在が、手話通訳士という専門職です。

一時期、手話がブームになりましたが、テレビドラマの影響がかなり大きかったようです。
手話に関する書籍やビデオが驚異的に売れ、書店には特設コーナーが設けられたともいいます。
それまで縁のなかった人が、福祉の世界に興味を持つ一つのきっかけになったといえるでしょう。

手話は聴覚障害者の情報伝達手段ですが、言葉と同じように、地域により、時代により、また出身地や年齢によっても表現方法が微妙に違ってきます。
手話通訳士の仕事は、このように違いのある言葉の内容を正しく理解し、健聴者と聴覚障害者との間で橋渡しをする事です。

そのほかには手話通訳だけでなく、聴覚障害者が病院・役所・学校などに出かける際に付き添ったり、聴覚障害者の各種相談や指導の仲介に入ったりします。
また地域のボランティア活動や福祉活動の際、手話を必要とする場面で啓発的な活動を行なうなど、その活動は個人的な手話通訳だけにはとどまりません。
おのずから、福祉についてのより深い知識や高い技術の習得や熱意が求められます。

しかしながら、実際の現場では手話通訳士としてではなく、手話ができる職員として扱われることが多いようです。
また、派遣社員としてボランティアセンターに登録し、センターから来るさまざまな依頼を受けるという人もいます。

1989年に厚生省公認の手話通訳資格試験制度が始まり、福祉の現場で聴覚障害者をサポートする仕事に就きたい人には必要不可欠の資格となりました。

手話通訳士の受験資格は、20歳以上で手話通訳経験が3年程度以上ある人です。
試験は学科試験(一次試験)と実技試験(二次試験)の2段階あります。
一次試験をパスしていれば、二次試験で不合格になっても、申請すれば次の2回の一次試験が免除されます。

職能判定員の職務について

身体障害者・知的障害者更生相談所では、医師や心理判定員、ケースワーカーがチームを組み、障害者が職場や日常生活に適応できるように相談、訓練、指導を行なっています。

その中で、障害者の職業能力を判定するのが職能判定員です。
職業能力の判定とは、いわゆる適性検査の事で、その人の身体的・知的能力に応じた職種に就けるように行なわれるものです。

具体的には、作業標本テストや質問方法の標準テスト、面接などを通して障害者の能力をできる限り正確に把握します。
その際には、障害者が無理のない職業生活を送れるような判定を下すことが重要です。

職能判定員の仕事は、身体障害者や知的障害者が、その人の能力に応じた仕事を見つけ、職業生活に従事できるように援助することです。
おもな職場としては、身体障害者・知的障害者更生相談所をはじめ、肢体不自由者更生施設、聴覚言語障害者更生施設、内部障害者更生施設などが挙げられます。

このように、職能判定員は障害者が実務に就く際の手助けをする職種として、非常に大事な仕事です。

ところが、そのために必要な資格がはっきりとはしていなくて、残念ながら専門職としては確立されていません。
身体障害者・知的障害者更生相談所の場合ですと、心理判定員やその他の技術職などが、職能判定員を兼務したり代行したりしている例が多いようです。

身体障害者・知的障害者更生相談所で働くには、公務員でなければなりません。
職能判定員は、ほとんどの自治体では行政職や一般職の試験区分に含まれているため、公務員試験に合格しても希望の職場で必ず働けるというわけではありません。
ただ、地方によっては福祉の専門職として採用枠を設けているところもあるようです。